パートナーとの写真共有|撮影・保存・公開の同意を分けて考える

二人の思い出を残す写真でも、「撮られるのはいいけれど、SNSには載せたくない」「前に送った写真が、今も残っているか気になる」という違いはあります。親しい関係だからこそ、相手も同じつもりだと決めつけずに確認したいことがあります。この記事では、写真を巡る同意を、撮影・保存・公開に分けて考えます。

撮ってよいことと、見せてよいことは別です

内閣府は性的な同意について、一つの行為への同意が別の行為への同意を意味するわけではないと説明しています。写真の扱いも、一度の了承ですべて決まったことにせず、何に了承したのかを分けて確認すると、意図を言葉にできます。以下は日常の対話に使うための整理であり、個別の事案の法的な判断ではありません。

たとえば、一緒に写真を撮ることには賛成でも、相手の友人に見せることには賛成していない場合があります。撮影する前と、誰かに見せる前では、確認する内容が違います。以前の写真で了承を得たことも、別の写真の扱いまで決めるものではありません。

「二人だけ」の意味を具体的に確かめる

「誰にも見せないよ」と言われても、二人が思い浮かべている範囲は同じとは限りません。自分の端末に残すだけなのか、共有アルバムに入れるのか、別の端末でも見られるのか。細かな設定をすべて調べる前に、まず、してほしくないことを短く伝えてみます。

伝え方の例は、「その写真はSNSに載せないでほしい」「人に見せる前に、写真ごとに聞いてほしい」です。これは相手の端末を監視するための約束ではなく、自分が了承する範囲を伝える言葉です。端末を見せることやパスワードを教えることを、信頼の証明にする必要はありません。

断る理由を、うまく説明できなくてもよい

写真を残したくない気持ちを、相手が納得するほど詳しく説明しなければならない、と考える必要はありません。「今日は撮られたくない」「その写真は送らない」と短く伝えることもできます。迷っているなら、その場で答えを出さずに保留にできます。

撮る側・受け取る側は、断られたあとに理由を繰り返し求めたり、愛情を確かめる話へすり替えたりしないことが大切です。返事がないことや、その場で笑っていることだけを了承と決めず、判断がはっきりしない時は撮影や共有を進めない、という選択ができます。

送信後にも、写真の扱いを相談できます

以前はよいと思っていても、あとから写真の扱いが気になることはあります。落ち着いて話せる状況なら、「前に送った写真について、今の希望を伝えたい」「これ以上は誰にも見せないでほしい」と、これからの扱いを話題にできます。写真を送った事実だけで、相手が自由に共有してよいことにはなりません。

ただし、削除をお願いしたことと、すべての複製がなくなったと確認できることは別です。一度広がった画像を完全に回収できるとは限りません。すでに無断で共有された、公開すると脅されているなどの事情があれば、自分だけで解決しようとせず、支援先へ状況を伝えてください。

怖さがある時は、話し合いより安全を先にする

相手の反応が怖い、断ると責められる、画像を材料に要求されている。そのような時は、二人での話し合いを無理に続けなくて構いません。親しい相手との出来事でも、一人で抱える必要はありません。

日本では、性暴力や性的な画像に関する不安について、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターにつながる全国共通番号「#8891」があります。どこに相談すればよいか迷っている段階でも、利用できる支援を確認できます。公的な案内は下の参考資料から読めます。

写真を残すかどうかより先に、自分も相手も、断ることや考え直すことができる関係かを確かめてみてください。了承の範囲を分けて聞くことは、疑うためではなく、お互いの希望を決めつけないための対話です。