パートナーとの位置情報共有|目的・期間・断れることを確認する

待ち合わせには便利でも、一日中居場所が見える状態には落ち着かなさを感じる。位置情報の共有について、二人の希望が違うこともあります。共有するかどうかを、愛情の強さを測る質問にしないために、機能と同意を分けて考えてみます。公的なオンライン安全の資料を参考にした一般情報です。確認項目や会話例は編集上の提案で、実際の相談事例ではありません。

まず「何のために、いつ使うか」を言葉にする

「心配だから共有して」と言われた時は、どんな場面で必要と感じるのかを確かめられます。外出先で合流するためなのか、帰宅の目安を知りたいのか、いつでも所在を確認したいのか。それぞれ、共有される時間や自分の負担は違います。

例えば待ち合わせなら、場所を一度送る、到着したら短い連絡をする、といった方法も考えられます。常時共有を始める前に、その目的に必要な連絡は何かを話してみます。便利に感じる人も、使いたくない人も、自分の希望から話してかまいません。断ると怒られるなどの怖さがある場合は、話し合いや設定操作を急がず、最後の節の支援先を確認してください。

一度送る位置と、動き続ける位置は別です

オーストラリア政府eSafetyの教材では、地図アプリで位置を共有する相手と時間を選ぶ例を紹介しています。アプリの画面を閉じても、設定した時間が終わるか共有を停止するまで位置が見える、という注意もあります。二人の理解が一致しているつもりでも、実際に見えている範囲が違うかもしれません。

地図上の一点を送ったつもりなのか、移動中も更新される情報を渡すつもりなのか。新しく使う前に、アプリの公式説明で範囲を確かめます。地図を自分で使うための位置情報の許可と、相手に居場所を見せる機能も、同じものとして扱わないようにします。

共有しない希望を、疑いの証拠にしない

話せる状況であれば、「合流する時だけなら使いたい」「帰宅の連絡はできるけれど、常時の共有はしたくない」と、了承できる範囲を具体的に伝える方法があります。ここでの例文は、相手を説得するための決まり文句ではなく、自分の希望を表すための一案です。

求める側も、断られたことを隠し事の証拠と決めつけないことが大切です。二人とも同じ設定にすれば納得できる、とも限りません。交換条件にして双方が嫌なまま続けるより、共有を使わない連絡の方法を選ぶ余地を残せます。

一度了承しても、使う場面は見直せます

以前の外出では便利だったとしても、その設定を日常でも続けたいかは別の話です。「今もこの使い方を望んでいるか」を折に触れて確認できます。共有している本人が、終わらせたいと考えたことを謝り続ける必要はありません。

見直しの会話例は、「前は帰り道が心配で使ったけれど、普段は共有しない形に戻したい」です。位置を確認できる状態でも、移動先の理由や返信の遅れを毎回説明してもらう約束まで含めないようにします。設定が有効であることだけでは、本人が今も望んでいるかまでは分かりません。

止めるのが怖い時は、操作より先に支援を探す

共有を止めると脅される、行き先を細かく問い詰められる、自分の知らないところで居場所を把握されている。そのような時は、うまい伝え方を一人で探し続けなくてかまいません。設定の変更が相手に伝わる可能性もあるため、その場で一律にオフにすることを勧める記事ではありません。

英国の公的医療機関NHSは、GPSによる所在の把握や、メールを読まれることなども、支配や威圧の兆候を考える項目に挙げています。深刻な緊急事態になるまで、助けを求めるのを待つ必要はないと案内しています。自分の状況が当てはまるか判断できなくても、怖さや困っていることを支援先に伝えられます。

日本では、配偶者からの暴力について相談先が分からない時、DV相談ナビ「#8008」から近くの配偶者暴力相談支援センターにつながります。通話料がかかり、対応は各窓口の受付時間内です。つながらない場合の案内も、末尾の内閣府のページで確認できます。共有の便利さより、断った時に自分の意思が尊重されるかを大切にしてください。