パートナーの悩みの聞き方|助言の前に確かめたいこと

パートナーが悩みを話してくれた時、役に立ちたくて、すぐに解決策を伝えたくなることがあります。一方で、相手はまだ気持ちを言葉にしている途中かもしれません。この記事では、対話を始める側ではなく、相談を受けた側の聞き方を考えます。心の健康に関する公的資料を参考にした一般情報であり、会話例は編集上の例です。実際の体験談や、関係への影響を保証するものではありません。

まず、どんな支えを望んでいるかを聞く

NHSの案内では、相談する時に、助言がほしいのか、支えてほしいのか、ただ聞いてほしいのかを伝えてよいと説明しています。聞く側も、相手の希望がまだ分からなければ、答えを探す前に確かめられます。

例えば「今日は聞いているのがよさそう? それとも一緒に考えようか」と尋ねます。今は分からないという返事でも構いません。途中で希望を言い直せるよう、最初の答えを最後まで守らせる約束にはしないでおきます。

質問は、事情を決めつけず一つずつ

NHSは、相手が自分の言葉で説明できる質問と、判断を急がずに聞く姿勢を紹介しています。「相手が悪いんでしょう?」と結論を含めるより、「その時、何が気になった?」と尋ねる方が、自分の推測と相手の話を分けられます。

質問を重ねて、出来事の全容を聞き出す必要はありません。答えにくそうなら「そこは話さなくても大丈夫」と戻る余地を残します。返事を待つ間も、自分の似た経験で話を引き取らず、続けたいかどうかを相手に委ねてみます。

短く言い直し、理解が合っているか確かめる

厚生労働省「こころの耳」の家族向け案内は、最初から否定せず、本人が伝えたいことを理解しようとする姿勢を勧めています。日常の会話でも、聞いた内容を自分の結論へ進める前に、理解を確かめる場面をつくれます。

例えば「予定が変わったことより、説明がなかったのが寂しかった、という理解で合っている?」と返します。違うと言われたら、説明を直してもらいます。気持ちに耳を傾けることと、出来事の善悪を決めたり、相手の提案すべてに賛成したりすることは、分けて考えて構いません。

提案する時は、聞きたいかを先に尋ねる

助言を求められた時も、「一つ思いついたことを話してもいい?」と確認する言い方があります。案を伝えた後に、その場で採用するよう求めず、本人が考える時間を残します。話を聞く役から、行動を決める役へ勝手に移らないための区切りです。

次の三つは、望む支えを確かめるための整理例です。正解を選ぶテストではなく、話し合うための手がかりとして使ってください。

聞く側にも、休む時間と支えが必要です

大切な相手でも、いつでも十分に話を聞けるとは限りません。「今は疲れていて集中しづらい。夕食のあとなら聞けそう」と、自分の状態と可能な時間を伝える方法もあります。引き受けられないことまで約束しなくて構いません。

公的資料でも、支える側が自分をいたわることや、家族自身が相談する選択肢が示されています。つらさが生活に影響している時は、二人の会話だけで解決しようとせず、医療機関や公的な相談窓口に頼れます。聞き方を完璧にする責任を、一人で背負わないことも大切です。