謝られても許せない時|パートナーとの信頼を急いで戻さない考え方

謝ってくれたのだから、もう普段どおりにしなければ。そう考えても、まだ会いたくなかったり、話題に触れると苦しくなったりすることがあります。謝罪を聞くことと、信頼が戻ることを同じ瞬間に終わらせなくてもかまいません。この記事は関係の継続や別れを決めるものではなく、自分の気持ちを整理するための一般情報です。例文は架空の体験談ではなく、伝え方の説明例です。

返事をすることと、許すことを分けてみる

謝罪に何か答えようとして、「大丈夫」と言ってしまいそうな時は、今の状態に近い言葉を選べます。「話してくれたことは受け止めました。でも、まだ気持ちは整理できていません」という返事も一案です。相手の謝罪を無視するか、全てを終わりにするか、という二択にしなくてかまいません。

返事を保留したことを理由に、会うことや身体的な触れ合いに応じる必要もありません。一緒に過ごせるか、話を続けられるかは、その時の自分の希望として別に伝えられます。許したと口にすることを、親密な時間へ戻る条件として急がされないことが大切です。

つらさの中身を、三つに分けて書く

気持ちを整理する一案として、「起きたこと」「自分への影響」「今必要なこと」を別々に書いてみます。例えば、約束の予定が連絡なく変わった事実、取り残されたように感じたこと、今後は変更を早めに知らせてもらいたいという希望は、それぞれ異なる内容です。全部を「悲しかった」だけにまとめなくてもよいのです。

書くのは相手を裁くための証拠集めでも、許せない自分を直すためでもありません。どの部分がまだ引っかかっているか、自分に説明するためです。すぐに相手へ見せず、自分だけのメモにしておくこともできます。書くことでつらさが強まる時は、続ける必要はありません。

謝罪の言葉とは別に、これからの行動を見る

オーストラリアの公的健康情報サービスhealthdirectは、互いの尊重や信頼、意見が違っても話せることを健全な関係の目安に挙げています。この視点からは、謝罪の言葉が立派かどうかだけでなく、その後も自分の希望を話せるかを考えられます。

「もうしない」の意味が曖昧なら、話せる状況で具体化する一案があります。連絡の約束なら何が変わるのか、断った時にはどう対応するのか。相手の内心を確定しようとするより、二人が確認できる行動を見るためです。変化があっても、すぐ信頼を戻す義務が生まれるわけではありません。

再び話す日を、気持ちを戻す期限にしない

少し時間を置く時、「数日後に話せそうか確認したい」と伝えることはできます。ただし、それはその日までに許すという約束ではありません。「話す準備ができているかを確かめる日」と考えると、感情に締め切りを付けずに連絡の見通しを話せます。

反対に、謝る側は「謝ったのにいつまで怒るの」と返事を急がせないことが大切です。自分が落ち着くために、相手へ笑顔や触れ合いを求めていないかを見直せます。二人だけで話が同じところを回る時は、本人が望む外部の相談先を使う余地も残せます。

謝罪の後も怖さが続く場合は、仲直りを優先しない

意見が食い違うことと、脅す、行動を制限する、暴力をふるうことは分けて考えます。healthdirectは、支配や暴力を健全な関係とは区別しています。謝罪があっても同じ行動が繰り返される時、相手の反省を自分一人で確かめ続ける必要はありません。

配偶者からの暴力について相談先が分からない場合、DV相談ナビ「#8008」で近くの配偶者暴力相談支援センターにつながります。通話料がかかり、受付時間は各窓口によります。危険がある時は、対面で気持ちを説明し直すことより、自分が支援につながれる方法を検討してください。許すかどうかの結論を出す前でも相談できます。